2020年が歴史に残る1年になることはほぼ間違いないでしょう。
この1年で人々の生活様式や働き方、価値観は大きく変化しました。
ですが、そんな2020年の捉え方も人によって大きく異なるかもしれません。
株価もそのひとつでしょう。
新型コロナウイルスの収束見込みはいまだ立たず、多くの人々が景気の先行きに不安を感じているはずです。
しかしながら、そんな人々の思いとは裏腹にひとり株価は堅調に推移しています。
NYダウは史上初の3万ドル超え、日経平均株価も29年ぶりの高値を更新するなど、世界的に見ても株価は高値圏にあります。
その理由について、一部では「行き場を失った投機マネーが株式に流れ込んでいる」「金融緩和による株価バブルが起きている」などとも言われていますが、本当のところは誰にもわかりません。
ただ、実体経済と株価に大きな乖離が生じているのは事実なのです。
また、世界的な株高だからと言ってすべての投資家が潤っているというわけではありません。
今年のように山あり谷ありな相場だと、たとえば3月のコロナショックによる株価の暴落に巻き込まれたときの損失をいまだ埋めることができていない投資家もいることでしょう。
日経平均株価だけを見れば株価は堅調に推移しているようにも見えるかもしれませんが、個別の銘柄を見ていくとコロナショック時と変わらない水準にまで株価が下がっている銘柄も少なくありません。
特に先週はそういった銘柄の株価が大きく下落したような印象があり、私はこれを年末の「損出し」の影響だと分析しています。
年末になると節税対策として含み損を抱えている銘柄の「損出し」が行われることが多くなります。
このような損出しは含み損を抱えている銘柄に対して行われるものですから、多くの投資家が含み損を抱えている銘柄、つまりその年に株価が下落傾向にあった銘柄ほど損出しが行われやすく、年末の時期になると株価は下がる傾向にあります。
年内での損出しを行う場合には最終受渡日と呼ばれる日までに行う必要があり、2020年の最終受渡日は12月28日(月)となります。
(損出しに関しては以下の記事でまとめています。よろしければ参考にしてください。)
【参考記事】
こうした銘柄は最終受渡日までは株価は軟調に推移する傾向にありますが、その日を過ぎれば株価は反発する傾向にあるのも過去の経験から学んでいます。
ですので、最終受渡日以降の株価の動きに期待することにしましょう。
今年の国内株式の最終取引日(大納会)は12月30日(水)になります。
色々あった2020年も残すところあとわずかですが、最後まで利益を少しでも積み上げられるよう努めたいと思います。
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