人やモノの「真の価値」を正しく評価する

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私のブログでたびたび取り上げているテーマに「投資」と「(野球の)セイバーメトリクス」があります。

この2つのテーマは一見すると全く異なるもののように思えるかもしれません。

しかしながら、両者には多くの共通点があります。


野球のセイバーメトリクスにせよ、投資にせよ、どちらもともに人やモノの「真の価値」を正しく評価しようとするものと言えます。

そして、それはおそらく私の人生観とも深く結びついています。

「マネーボール」と「マネーショート」

セイバーメトリクスは、野球の様々なデータを統計学的な見地から分析していく手法です。

このセイバーメトリクスを題材として取り扱った映画に、2011年に公開されたブラッド・ピット主演の「マネーボール」という映画があります。

当時はあまり球界に浸透していなかったセイバーメトリクスを活用したチーム編成を行い、MLB随一の貧乏球団をプレーオフ常連の強豪チームに作り上げていく様を描いたヒューマンドラマです。


一方、投資(または金融)を題材とした映画は数多くありますが、比較的最近の作品ですと、2016年に公開された「マネーショート 華麗なる大逆転(原題:The Big Short)」は多くの映画批評家たちから高い評価を受け、アカデミー賞(脚色賞)も受賞した傑作です。

2008年に起きたリーマン・ショックの裏側でいち早く経済破綻の危機を見抜き、世界経済が破綻するほうに賭けた人々の実話を基にした物語です。

金融用語が飛び交うことから大衆向けとは言いにくい作品ではありますが、現在はアマゾンのプライム・ビデオ会員の方であれば無料で視聴することもできますので、まだご覧になっていないという方はぜひ一度ご覧になってみてください。

セイバーメトリクスと投資の共通点

実はこの2つの作品にはある共通点があります。

この「マネーボール」と「マネーショート」、どちらも同じ原作者(マイケル・ルイス)によって生み出された作品です。

その話を聞いただけでも、確かに両者には多くの共通点があることに気づかれるでしょう。

ともにノンフィクションの作品であり、また経営や金融をテーマに扱っているという点でも確かに両者は非常によく似た作品です。


ですが、共通点はそれだけではありません。

野球のセイバーメトリクスにせよ、投資にせよ、どちらもともに人やモノの「真の価値」を正しく評価しようとするものと言えます。

人やモノの「真の価値」を正しく評価する

セイバーメトリクスは、言うならば選手の本当の価値や貢献度を図るためのものと言えます。

これまで、実際の貢献度のわりに過小評価されてきた人、周りや運に恵まれてこなかった人、そういった人々に正当な評価を与えることがセイバーメトリクスのひとつの大きな意義だと言えます。


一方で、投資とはいわばその投資対象の現在の価値と真の価値(未来の価値)との乖離を評価することと言えるでしょう。

前述のマネーショートの例で言えば、リーマン・ショックが起こる前まではリスクの高いCDO(債券担保証券)に不当に高い格付け(評価)が与えられ、それが市場で大量に取引きされていました。

マネーショートの登場人物たちは、そうした金融相場の現状の価値と真の価値との大きな乖離に早くから気づき、その乖離は近い将来必ず修正されるはずだと考え、その可能性に賭けたのです。

仕事に厳密な評価は不要

このような物事の本当の価値を正しく評価しようとする考えは、私の価値観にも深く結びついています

そして、それは私自身の仕事内容にも通ずる考えでもあります。


しかしながら、もっと広い視野で仕事というものを捉えたときに、このような考えはかえって足枷となります

会社という場所は仕事の専門的な技能以上に円満な人間関係を築く能力が重要視されており、人間関係においてはむしろ曖昧さが要求されているからです。


感情を持つ人間に対してあまりに厳格な評価を下すことは避けるべきです。

相手に対して否定的な評価を下すことは、(たとえそれが正当な評価であったとしても)相手の感情を逆なですることにつながりかねません。

結局、人とのやり取りにおいては曖昧さを残したほうが上手くいくケースが多く、多くの企業が人事評価に力を入れないのにはそのような理由もあるのでしょう。


そして、私も結局はそのような環境に甘えている人間のひとりです。

個人の実績が(少なくとも現状よりは)正当に評価されるであろう実力主義の環境に自ら飛び込むことはせず、誰もが等しい評価を与えられるぬるい環境に身を置き続けています。


そうやって、おそらく一生自分の価値観に合わない仕事を続けていく中で、せめて自分の価値観にあった趣味なり熱中できるものを見つけていきたいものです。

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