品質保証は野球の抑え投手?

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私は現在の職場で品質保証という仕事に携わっています。

品質保証(Quality Assurance:QA)は、その名の通り製品やサービスの本質を保証することです。

品質保証の仕事には、メーカーなどの企業における製品やサービスの品質の確認し、またそれらを保証するための様々な業務を行うというものがあります。


この品質保証の仕事は、野球に例えると抑え投手(クローザー)の役割に近いような気がしています。

抑え投手は、先発投手→中継ぎ投手→抑え投手とつながれてきた試合の最後を締めくくる重要なポジションです。

そんな抑え投手の役割は、品質保証の仕事に通ずるところがあります。

品質保証も、設計→生産→品質保証とつながれてきた製品の開発・製造工程の最終的な評価・保証を担う立場です。


今回は、この品質保証の仕事を野球になぞらえて、その仕事の内容と問題点を説明していきたいと思います。

仕事の分業制

現代のプロ野球では、投手の分業制というものが確立されています。

現在の投手起用は「先発・中継ぎ・抑え」とその役割が細分化されています。

かつては先発完投が基本であり、中継ぎ・抑えといったリリーフ投手は先発失格、あるいは先発ができない投手がやるものという時代もありました。

しかしながら、現代ではそのような先発投手とリリーフ投手に優劣をつける考え方は薄れてきており、各々の投手の適正もふまえてその役割が決められるのが一般的になっています。


これはビジネスの現場においても同様です。

製造業の現場で言えば、研究開発、設計、生産・製造技術、品質保証などといったように職務が分業化されており、それぞれが自分の専門領域の仕事に従事していることでしょう。

品質保証は野球の抑え投手?

私は現在の職場で品質保証という仕事に携わっていますが、この品質保証の仕事は野球にたとえると抑え投手(クローザー)に近いイメージを持っています。


一般的な野球の勝ちゲームの展開としては、先発投手が6~7回まで投げてゲームメイクをし、その後中継ぎ投手が相手の反撃をかわしつつもリードを保ち、最終回に抑え投手(クローザー)が登板してゲームを締めくくる、というものです。

そんな野球における抑え投手の役割は、品質保証の仕事に通ずるところがあります。

製造業においては、開発または設計部隊が製品・サービス構想を仕様に落とし込んでそれを図面化し、生産技術がその図面から製品を作り上げ、最後に品質保証がその品質を保証して安全・安心な製品を世に送り出します。


野球の抑え投手は、試合における「最後の砦」です。

そして、品質保証もまた製造業における「最後の砦」と言えるです。

強いチーム作りには絶対的な抑え投手の存在が必要不可欠

現代野球では、リリーフ投手(中継ぎ投手・抑え投手)の重要性が特に増しています。

抑え投手のことを「守護神」とも呼びます。


絶対的な守護神の存在はチームに活力と安心を与えます

先発投手、中継ぎ投手が守ってきたリードをしっかりと守り切る、たとえそのリードが1点だったとしても相手に1点も与えずに完璧に抑えてくれる。

そんな絶対的な守護神がいれば、チームとしては非常に心強いでしょうし、何より計算が立ちます。

試合の最後が決まっているので、そこから逆算して投手の継投を考えていけるわけです。


ですから、現代野球における強いチーム作りには絶対的な抑え投手の存在が必要不可欠であると言っても過言ではないのです。

品質保証の仕事は軽視されている

このことは品質保証の仕事にも通ずるところがあるはずです。

設計・製造した製品の品質を確実に保証してくれる品質保証部の存在は、設計や製造現場にとってこれ以上ない安心につながるでしょう。


ですが、実際のところこのような品質保証の仕事、たとえば品質保証の業務のひとつでもある製品の評価やテストというのは、開発や設計工程に比べれば軽視される傾向にあります。

私自身も、品質保証に携わる身として、そういった趣旨の発言を受けたり、口には出されないもののそのような態度を取られることもしばしばあります。


かつて、「リリーフは先発ができない投手がやるもの」といった時代があったように、製造業においても「品質保証は開発・設計ができない人間がやるもの」といったように、品質保証の仕事を軽視する風潮は依然として存在していると感じます。

品質保証の意識改革

このような風潮を変えたいのであれば、そのイメージを覆す仕事をしていかなければなりません。

実際、当事者である私から見ても、品質保証部が軽視されてしまうのも仕方がないと思えてしまうような仕事の仕方をしている人たちがいるのも事実なのです。

野球の例にたとえるならば、先発投手や中継ぎ投手(=設計・生産)が相手の攻撃を最少失点で抑え、4点、5点のリードを保ってバトンを渡してくれているので、抑え投手(品質保証)が多少失点してもどうにかリードを保てている、それが実態だったりします。

状況によっては、先発投手(設計)にそのまま最後まで投げ切ってもらう(品質保証業務を行ってもらう)ということもあります。


このような仕事をしている限り、周りから信頼されるはずもありません。

品質保証部員の意識改革が必要だと思います。


強い組織作りには品質保証部の意識向上が欠かせないと思うのです。

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