ソフトウェアエンジニアは不遇な扱いを受けている?

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世の中のIT化が急速に進んでおり、それに伴い、ソフトウェア系の開発人材の需要も高まっています。

機械系のイメージが強い自動車業界でもそれは同じなようで、自動車業界トップのトヨタ自動車は、2022年春入社の新卒採用での技術職におけるソフトウェア系人材の採用比率を大幅に増やすそうです。

【独自】トヨタ、ソフトウェア系人材の採用倍増…中途の割合を5割まで引き上げへ


このように、今やソフトウェア開発のエンジニアはあらゆる製造業の現場においてなくてはならない存在です。

しかしながら、ソフトウェアエンジニアには「激務」のイメージが常につきまとまいます。

ほかの職種に比べて不遇な扱いを受けていると言えるかもしれません。


ですから、私も性格的にはソフトウェア開発が一番向いているとは思いますが、少なくともそれを仕事にしたいとは思えないのです。

ソフトウェアエンジニアは不遇な扱いを受けている

日本の製造業と言えば、伝統的に機械または電気(ハードウェア)の領域に強みがある会社が多く、あくまで主役は「モノ」という考えが根強いです。

一方で、目に見えないソフトウェアは軽視される傾向にあります。

今でこそソフトウェアの重要性は世間一般に認知されてきてはいますが、ひと昔前までは「ソフトウェアはハードウェアのおまけ」などという声も聞こえてきたそうです。


また、組織のトップや経営陣が機械またはハードウェア系のエンジニアであることも多く、そのためソフトウェア開発の実態がいまいち知られていないというのもあるのではないでしょうか。

このように、ソフトウェアの性質が十分に理解されていないことが、ソフトウェア開発の待遇を悪くしている一因となっているかもしれません。

ソフトウェア開発は個人への依存度が高い

ソフトウェア開発は、機械またはハードウェアの開発とは性質が違う部分があると感じています。

一般に、ソフトウェア開発は個人への依存度がほかの開発現場に比べて高いと感じます。


たとえば、機械系の開発現場ではCADまたは実機を用いた解析やシミュレーションなどが行われていますが、こうした作業は比較的チームで共有がしやすいものです。

私自身はエンジニアではありませんが、機械系のエンジニア達たちが解析や実験の結果をチームで共有しながら皆で議論し合っている光景をよく見かけます。


一方で、ソフトウェア開発は一人の仕事をチームで共有していくのが難しいように思えます。

要件定義や基本設計(外部設計)ならともかく、プログラミングの詳細まで皆で共有するというのは難しいのではないでしょうか。

また、作業者によって生産性が大きく変わってしまうのもプログラミングの特徴です。

それだけに、工数を正確に見積もるというのも非常に難しいものとなっています。

あるプログラムを作るためには別のプログラムを作らなければならないといったことも往々にしてあり、作業のボリュームは開発が進むにつれて増大していくのも日常茶飯事です。


このように、ソフトウェア開発は個人の力量に頼るところが非常に大きいと感じます。

ソフトウェアは簡単に変更できるという幻想

一度モノが出来上がってしまったメカやハードウェアを変更するのは確かに容易なことではありません。

ものによっては金額も時間も高くついてしまうことでしょう。


ですが、かといってソフトウェアの変更は簡単にできるかといえば、そんなことは決してありません

見かけ上簡単に対応できるように見えても、ソフト変更にはバグのリスクが常につきまといます。

その後のテストの時間やバグの除去に要する時間を考えると、かえって時間がかかってしまうかもしれません。


また、ソフトウェアの変更には当然人手の作業が発生するため人件費が発生するわけですが、日本の会社には人件費は固定費という風潮があり、そのため、ソフトウェアの変更にかかる費用はほぼないものと考え、ソフトウェアの変更を安易に捉えがちです。

しかしながら、その変更作業には当然ながらソフトウェアエンジニアの労力や時間が費やされているわけです。

また、少しでも人件費を削るために会社は労働時間の短縮を求めてくるかもしれませんが、仕事量が変わらない限りは集中力を高めて生産性を上げざるを得ません。

もっとも、会社がそうした生産性を評価できるはずもないでしょう。


ソフトウェアの変更を安易に捉える人たちに、仕事の価値など正当に評価できるはずもないのです。

このような人たちが周りにいる限り、不遇な扱いを受けることは明白と言えるのです。

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