何かと悪く言われがちな傾向にある会社の間接部門ですが、実際、その通りなところはあります。
私自身、間接部門で働いている身ではありますが、間接部門で働くすべての社員がそうだというわけではないものの、間接部門の人たちは成果への責任意識が低いと感じるし、それゆえに仕事のレベルも低いと感じられてしまうことは多々あります。
このような環境に優秀な人材を投入することは貴重な人的リソースの無駄遣いであるとも言えますし、何より若い才能の芽を摘むことにもつながりかねません。
間接部門に優秀な社員はいらない
正直な気持ちとして、私自身は間接部門に優秀な社員はいらないと感じています。
間接部門には能力が高くやる気に満ちあふれた社員を置く必要はないし、また置くべきでもないと考えています。
それは、以下のような理由によります。
- 間接部門は利益を生み出さない
- 間接部門は人材の価値を適正に評価できない
- 間接部門で働き続けると仕事への意欲が低下していく
間接部門は利益を生み出さない
開発・製造・営業部門などの会社の売上や利益に直結する直接部門とは違い、間接部門はこのような直接部門の業務の支援を行う部門です。
間接部門は、利益を生むというよりも利益を減らさないことを課題とする部門であり、直接部門を含む会社全体の仕組み作りやその維持、効率化の支援などが主な仕事になってきます。
一般的な会社は営利目的で活動しているわけですから、会社において最も重視されるべきことはやはり利益を上げることだと思います。
ですから、優秀な社員のリソースは、まずはそのような会社の利益に直結する直接部門に投入するべきと言えるのです。
間接部門は人材の価値を適正に評価できない
間接部門の仕事の成果はきわめて曖昧です。
仕事内容が会社の売上や生産性に直結するものではないため、周りからはその仕事の価値が見えにくいものです。
また、それを逆手にとって、明確な目標設定もなく自分たちのできる範囲内で仕事をしている、傍からはそのように見えてしまう部署も存在します。
このように、具体的な成果や目標レベルが存在しない中で社員の適正な評価を行うことはきわめて困難であると言えます。
このような職場では、成果評価ではなく情意評価(態度や意欲を評価するプロセス)が横行してしまいがちです。
これは、しっかりとした成果を出している社員からすれば面白くはないでしょう。
また、仮に有能な社員を高く評価できたところで、会社の評価制度にも所詮限界があります。
どんなに優秀な社員であったとしても、報酬(賃金)ベースでみれば他の社員との比較では精々10~20%程度の差しかつきません。
明らかにレベルの低い社員との比較でその程度の差しかつかないのであれば、それは相対的にその優秀な社員を過小評価していると言えてしまいます。
ですから、どのみちレベルの低い社員が通用してしまうような環境では、有能な社員に適正な評価を与えることは不可能と言えるのです。
間接部門で働き続けると仕事への意欲が低下していく
このように張り合いのない職場に長くい続ければ、自ずとその実力も錆びついていくことでしょう。
適正な評価も得られず、仕事への意欲も失われてしまうかもしれません。
このような環境に優秀な人材を投入したところで、若い才能の芽を摘むことにもなりかねません。
私の部署ではもう何年も新入社員の配属がありませんが、それは賢明な判断だと思います。
将来のある若者が配属されるべき部署ではないと思いますし、若者は高いレベルの環境の中で揉まれながら会社の利益に貢献してくれる人材に成長していってほしいものです。
私は、そのような会社に貢献してくれる人たちをサポートすることができればいいなと思っています。
それができるうちはまだこの会社にいられる価値はあると思いますし、それができなければ大人しく会社を去るべきだとも思っています。
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