株式投資の魅力のひとつが株主優待です。
この株主優待目当てで株式投資をしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、この株主優待の紹介として、ブックオフグループホールディングス(9278)の株主優待についてご紹介させていただきます。
ブックオフグループホールディングス(9278)の株主優待の内容
「本を売るならブックオフ♪」のフレーズでおなじみのブックオフ(BOOK OFF)の持株会社がブックオフグループホールディングス(9278)です。
このブックオフグループホールディングス(以下ブックオフグループ)では、以下のような株主優待を実施しています。
ブックオフグループホールディングスの株主優待の内容
お買物券
- 100株以上 保有期間 3年未満:2,000円分 3年以上:2,500円分
- 200株以上 保有期間 3年未満:3,000円分 3年以上:4,000円分
- 500株以上 保有期間 3年未満:5,000円分 3年以上:7,500円分
ブックオフグループの株主優待では、ブックオフを含むブックオフグループのお店で使用できるお買物券をもらうことができます。
保有株数や保有期間によって利回りは変動しますが、ベースとなる100株保有で保有期間が3年未満のケースを考えると、約10万円の投資で2,000円のお買物券がもらえるということで、現在の株価(*1)での優待利回りは約2%ということになります。
*1:2021年7月2日終値基準
あてにならない優待の”〇〇円相当”
この優待利回りの2%という数字はそれほど特筆すべき数字ではありません。
世の中には、もっと優待利回りの高い株主優待を実施している企業もたくさんあります。
ただ、自社サービスの割引券などは、人によって大きく価値が変わるものでもあります。
たとえば、結婚相談所や婚活支援サービスを展開するタメニー(6181)という会社では、100株保有で入会登録料(30,000円(税別))や婚活パーティの無料参加券(3,000~6,000円相当を2枚)などの株主優待をもらうことができます。(私も過去にもらったことがあります。)
同社の現在の株価は130円前後ですから、投資額(13,000円)の3倍以上の優待(30,000円+6,000円×2枚=42,000円)を受け取ることができる(優待利回りは脅威の100%以上)ということになりますが、利用しない人からすればほぼ無価値と言えます。
また、ここまで顕著ではないにしても、株主優待の”〇〇円相当”という金額はそこまであてになりません。
だいぶ昔の話になりますが、大阪王将を経営するイートアンド(2882)から3,000円相当の株主優待としてセサミ長寿餃子なるものをもらったことがあります。


こちらの餃子は48個入りということで、これが3,000円相当ということであれば餃子1個当たりの価格は60円強ということになりますが、正直、冷凍餃子(チルド?)でこの価格は割高だとは思います。
また、自社グループ製品の詰め合わせギフトも株主優待の定番ですが、こちらも過去にケンコーマヨネーズ(2915)から自社ドレッシングの詰め合わせをもらった際、私が最も嫌いな野菜の玉ねぎのドレッシングが含まれていました。
必ずしも自分が望む品物が手に入るわけでもないのです。


このように、株主優待で”〇〇円相当”とあっても、必ずしも額面通りに受け取ることはできないケースは多いのです。
ブックオフグループの株主優待が実はコスパ最強かもしれない
一方、ブックオフグループで扱っている商品は古本などのリユース品です。
対象商品も、プライベートブランドの商品などではなく、世の中のすべての書籍や衣類などが対象となります。
これらの中から自分が好きに選んだものを中古価格、いわば割安に買うことができるのがブックオフグループの株主優待です。
ブックオフグループで扱っている商品しか購入できないという制約はありますが、ブックオフは全国展開しているお店ですし、そもそもブックオフ自体が(少なくとも中古本に関しては)そこまで割高な価格設定をしているというわけでもありません。
古い本、あるいは大量に出回っている本であれば、100円、200円(税別)で購入できるものもあります。
仮に書籍を元値の半値で買えたとするならば、2,000円分の株主優待は実質4,000円分の価値があると言えます。
書籍次第では、優待の価値は3倍、4倍、さらにはそれ以上にもなる可能性もあります。
私も、昨年いただいた同社の株主優待券(コロナ禍の影響を受けて有効期限が今年の6月末までに延長されていました)3,000円分が残っていましたので、これを使うために久しぶりにブックオフを訪れてみたところ、結構新鮮でした。
3,000円分の株主優待券で総額7,600円分(税別)の書籍を購入することができました。

このような観点からすると、ブックオフの株主優待が実はコスパ最強かもしれません。
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