株式投資で損切りはすべきなのか?【損切りと狼狽売りの違い】

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この記事では、株式投資の永遠のテーマである損切りについて考えてみたいと思います。


最近の株価の上昇は留まるところを知りません。

今年の春先には新型コロナウイルスの感染拡大懸念を受けて世界的に株価が急落し、日経平均株価は年初の2万4,000円台から3月には一時1万6,000円台にまで落ち込みました。

ですが、そこから急回復を見せ現在は2万円3,000円台目前まで値を戻しています。

この傾向は米国株も同様です。

また、中でも新興市場の株価の戻りは特に激しく、日本の新興企業向け市場であるマザーズ市場の株価指数にいたっては年初の水準を上回っているほどです。


株式投資はいわゆる「損切り」が重要だと言われています。

ですが、この結果だけをみれば、3月の底値圏はおろか、新型コロナウイルスの感染が世界的な広がりを見せる2月以前に今後の先行きを不安視して株を処分した人たちまでもが、「損切り」をすべきではなかったということになります。


すなわち、これは株式投資には損切りは不要で、株は売らずにひたすら持ち続けたほうがいいということになるのでしょうか。

「損切り」が難しい理由

損切りとは含み損が生じている状態の株式を売却して損失を確定させることです。


この損切りというのは人間の心理的に難しいものです。

そもそも、その株式を購入したのはその会社の株価が上がると見込んだからのはずです。

それなのに、実際には含み損になっている、つまり株価が購入時から下がっているという状態に陥るというのはいわば想定外のことが起きているわけです。

このような状況で正常な判断をするというのはなかなか難しいはずです。


また、損切りをするということは、損失を確定させることであるのと同時に今後の望みが絶たれるということを意味します。

株を売らずに持ち続けていれば、もしかしたら今後株価は元に戻るかもしれないという期待を。持ち続けることができます。

しかしながら、株を売ってしまえばそうした期待も消え失せ、ただ損をしたという絶望だけが残るのです。

株式投資で損切りはすべきなのか?

「損切り」の重要性が叫ばれるのは、こうした個人の感情を株式の購入や売却の判断に持ち込むべきではないという考えからきています。


そもそも、あなたがその会社の株で利益が出ているかかどうかはその会社の株を売る理由にすべきではありません。

なぜなら、あなたがその株で利益が出ているかどうかはその株のあなたの購入単価次第ですが、あなたの購入単価と株価の動きは全くの無関係だからです。


株式の投資判断はあくまで客観的な理由を基に行うべきです。

たとえば、増収増益を続けていた会社が減収に転じた、あるいはその会社が属する業界にとってネガティブなニュースがあった、こうした理由は客観的なものであり売却の理由になりえます。

こうしたときには、たとえ現在の状態が含み損の状態であっても損切りをすべきです。

含み損の状態だから売るのをためらうというような自分都合の判断はすべきではないのです。


ちなみに、この考えからすると、よくある投資ルールのひとつの「株価が10%上がったら利益確定をする」といった考えも一見自分都合(自分の購入単価基準)のルールに思えるかもしれません。

ですが、このルールは数値に落とし込むことで個人の感情による判断を排除することを目的としています。

ですので、このルール自体は別に悪いものではないとは思います。

(ただ、それでも私は自分の購入単価基準での判断はやはりすべきではないとは思いますが。。)

損切りと狼狽売りの違い

その観点からすると、今年の3月に起きたコロナ・ショックの最中に株式を売却することは、上で挙げたような本当の意味での「損切り」ではないような気がします。

あのような投資マインドが急激に悪化している状況の中で株を売却することは感情や衝動に駆られての行動であると言え、これは「損切り」というよりは「狼狽売り」といったほうがしっくりときます。


損切りと狼狽売りは違うものです。

損切りができない投資家は投資家として成功するのが難しいと言われますが、狼狽売りをしてしまう投資家はそれ以上に成功をつかみにくいと言えます。

市場の「肥やし」にならないように十分気をつけてください。

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