人事評価の自己評価を簡単に書き上げる方法【入門編】~人事評価はQ&Aをフレーズ化して簡潔に書く

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会社で行われている人事評価には客観性というものを感じることができません。

このような客観性に乏しい人事評価に対して真剣に取り組む価値はないと思っています。

ですから、最小限の労力で人事評価を書き上げましょうというのが私の持論になります。


では、具体的にどうすれば人事評価(自己評価)を簡単に書き上げることができるのでしょうか?

それを考えるには、現状の人事評価の問題点を改めて見直すことが有効です。

前回の記事の中で、現状の人事評価が抱えている問題点を挙げさせていただきましたが、そこからその答えはおのずと見えてくるはずです。


そこで、本記事では、まず始めに現状の人事評価の問題点について改めて整理させていただこうと思います。

その問題点をふまえた上で、これまで数多くの評価書を書き上げてきた私が実践している人事評価の書き方を今回はご紹介させていただこうと思います。


(本記事はこちらの記事の続きとなります。こちらの記事も合わせてお読みください。)

【参考記事】

人事評価の問題点

改めて、前回の記事の中で取り上げた人事評価の問題点を列挙させていただきます。

【人事評価の問題点】

  • 文章中心である
  • 要求や基準が明示されていない


人事評価が書きにくいものである理由は、実のところこの2つの理由に集約されると考えています。

これは裏を返せば、この2つの問題点さえ改善できれば人事評価を書く上での負担を大きく減らすことができるという捉え方もできるのです。


そこで、以下ではこの問題点から導き出される人事評価を簡単に書くための方法について詳しくお話しさせていただきます。

人事評価を簡単に書く方法①「文章を書こうとしない」

客観的な判断を行う上では文章は不要だというのが私の認識です。

文章表現における書き方やその受け止め方は、その人の主観、さらにはその時々の気分にも左右されやすく、再現性に大変乏しいものです。

そのため、客観性という観点からすれば、文章表現はあまり適したものとは言えません。

また、あくまで評価というのは、要求や基準に対して結果がどうであるのかを判定するプロセスを踏むのが原則です。

文章にすることで必要な情報を提供できるようになるかといえばそんなことはなく、かえって余計な手間を増やすだけなのです。


ですから、結論から言えば、人事評価を簡潔に書き上げるためにもっとも手っ取り早い方法は文章で記述するのをやめることです。

端的な事象を述べる程度で構わないはずです。

そのほうが書き手にとっても読み手にとっても負担が少なくなり、効率的であるはずです。


とは言え、文章で記述することが求められている場合にはそういうわけにもいきません。

ですから、そういった場合には、可能な限り決まりきったフレーズを組み合わせて文章を書くことを心がけましょう。

具体的には、決まった数個のフレーズの組み合わせで文章を構成して各フレーズに必要な情報を埋め込むということをします。

文章を記述するというよりも穴埋め問題を埋めていくといった感じです。

たとえば、以下のようなフレーズを使います。

・課題の目標を達成した(または達成しなかった)

・目標を達成できた(または達成できなかった)のは「〇〇」が大きな要因だ(またはそう思う)

・それを示す具体的なエピソードとして「〇〇」ということがあった

・今後は「〇〇」をしていきたい


上のようなフレーズを複数個用意しておき、後はそれを組み合わせることで文章の体裁を整えていくのです。

この方法で行うべきことは、テーマに対して使うフレーズを選ぶこと、それからこの「〇〇」の欄に必要な情報を埋めていくことだけです。

多少の作文は必要になりますが、一から文章を構築するのに比べれば大幅に負担は減るはずです。

また、フレーズも各テーマに合わせて選定するというよりは、「目標を達成できた」場合にはこの組み合わせといったように決めていって構わないでしょう。

いちいちうまい言い回しや比喩などを考える必要はありません。

まずは余計なことを考えず、基本に忠実に書き上げましょう。


この方法であれば、少なくても何から書いていけばよいのかがわからなくて途方に暮れてしまうということはなくなるかと思います。

そうこうしながら書いているうちにエンジンがかかってきて、ほかに書きたいことが湧いてきたら自由に修正すればいいだけの話なのです。

人事評価を簡単に書く方法②「Q&A形式に落とし込む」

私が考える人事評価の最大の問題点が、要求や基準が曖昧だったり、またはそれが明示されていないことです。

これは、いわゆるQ&A形式で言えば、Q(Question)の部分が曖昧(またはQがない状態)と言えます。

Q(質問)がないのにA(回答)が書けるはずもありません。

ですから、人事評価はQ&A形式にして、Questionの部分(質問・要求)を明確にしましょうよというのが私の提案です。


自己評価として取組み内容を書くにしても、いろいろな書き方ができるわけです。

成功事例を前面にアピールすることもできれば、あえて失敗事例に焦点を当ててそれを今後にどう生かしていくかといった話を展開することもできます。

読み手によってそれらの好みもあるでしょう。


ですから、本来、評価者はこのような自分の要求をQ&Aレベルに落とし込んだほうが確実に相手に自分の意図する回答を書かせることができるはずなのです。

たとえば、以下のようなQ&A形式で質問したとすれば、相手に対して自身が望む観点での回答を聞き出すことができるはずです。

【成功事例を書いてほしい場合】

Q.うまくいった取組みを教えてください

Q.うまくいった要因は何だと思いますか?

Q.上記で回答した項目に対して、それを示すエピソードを1つ以上挙げてください。

【失敗事例を書いてほしい場合】

Q.うまくいかなかった取組みを教えてください

Q.うまくいかなかった要因は何だと思いますか?

Q.上記で回答した項目に対して、それを示すエピソードを1つ以上挙げてください。

Q.その失敗を今後どのように活かしていきますか?


上のほうで紹介したフレーズにしても、このQ&A形式に落とし込むことが大いに役立ちます。

「うまくいった取組みは何ですか?」という質問があればその回答として「うまくいった取組みは〇〇です」というフレーズが出来上がりますし、「うまくいった要因は何だと思いますか?」 という質問に対しては「それがうまくいったのは〇〇によるところが大きいと思います」といったような回答のフレーズが生まれます。


そのため、実際の人事評価における作業としては、まずは評価者に質問項目を決めてもらい、それに対応するフレーズを作って後はそのフレームを組み合わせて文章を構成するというやり方になるかと思います。

自己評価はQ&Aをフレーズ化して簡潔に書く

もっとも、そのように質問内容を具体的な形に落とし込んでくれる評価者がそれほど多くいるとも思えません。

(私のようにそれがあなたたちの仕事だろといったような態度をとろうものなら、その瞬間にあなたの評価は終わることでしょう。)

ですので、実際には自分自身で質問(要求)を設定する必要があります。


その際、たとえば以下のような質問を設定したとします。

Q1.課題の目標は達成できましたか?

(以下Q1で「達成できた」と回答した人に対して)

Q2.課題が達成できた要因として大きいものは何ですか?(複数回答可)

Q3.(上記で回答した項目に対して)それを示すエピソードを1つ以上挙げてください。

(以下Q1で「達成できなかった」と回答した人に対して)

Q4.課題が達成できなかった要因として大きいものは何ですか?(複数回答可)  

Q5.(上記で回答した項目に対して)それを示すエピソードを1つ以上挙げてください。

Q6.今後は同じような課題に対してどのように取り組んでいきますか?


この質問を回答のフレーズに落とし込むと、以下のよう文章を構築することができます。

【課題の目標を達成できた場合】

課題の目標は達成できました。それが達成できたのは〇〇によるところが大きいと思います。具体的には〇〇ということがありました。

【課題の目標を達成できなかった場合】

課題の目標は達成できませんでした。それが達成できなかったのは〇〇によるところが大きいと思います。具体的には〇〇ということがありました。そのため〇〇を行いましたので、今後この方法で課題に取り組みます。


正直なところ、この程度の文章でも(しっかりと〇〇を埋められれば)人事評価の文章としては十分なレベルに仕上げられるはずです。

そのため、最初はこのレベルのものから始めるので全然構わないと思います。

この程度の文章など誰にでも書けるもののように思えるかもしれませんが、「客観的な評価に値するか」という観点からみると、このレベル以下の文章も無数に存在するのです。

文章力の評価ではなく取組み内容の評価を行っているということだけは決して忘れてはいけないことだと思います。


以上が、人事評価を書くときに私が実践している方法になります。

このQ&Aをフレーズ化して人事評価を書く方法ですが、実際に実践してもらえればわかると思いますが方法としては非常にシンプルなものです。

とは言え、やはりいくつか気を付けるべきポイントがあったりもします。


ということで、次回の記事ではこの方法で人事評価を書くときのポイントについてお話しさせていただきます。

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