後輩を「くん」付けで呼ぶのは失礼?

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私の言葉遣いは、どちらかといえば丁寧な方だと思います。

それは後輩に対しても同じで、後輩と接するときにも言葉遣いなどには気を付けているつもりです。


ただ、私は基本的に男性の後輩に対しては「くん」付けで呼ぶようにしているのですが(女性の後輩に対しては「さん」付け)、このように後輩を「くん」付けで呼ぶのは失礼だという考え方があるそうです。

今回は、このテーマについて考えていきたいと思います。

後輩に対しても丁寧な言葉遣いを心掛けるべき理由

私自身、職場の後輩たちに対して先輩たちに対してとほとんど変わらない言葉遣いをするように心掛けています。

それは、相手の年齢だけで目上・目下を判断するべきではないと考えているからです。


年功序列の考えがいまだ根強く残っていて、かつ新卒一括採用が基本とも言える日本の会社で働いていると、年齢や勤続年数が絶対的な価値のように思えてしまいがちです。

自分よりも年上または勤続年数が長い社員に対しては「さん」付け、一方で自分よりも年下または勤続年数が短い社員に対しては「くん」付け、または呼び捨てにして呼ぶ人は、おそらく非常に多いと思います。

年下というだけで相手を目下のように扱うべきでない

しかしながら、このように相手を「くん」付けまたは呼び捨てにする行為は相手を目下に見ているようにも捉えられかねないものです。

これらの言葉遣いは、基本的には自分と同格もしくは自分よりも格下に見ている人間に対して使われるものです。

会社で自分よりも目上の人間のことを呼び捨てにすることなど絶対にありえないことでしょう。


年功序列とは言っても、昨今では上司と部下の年齢逆転現象はさほど珍しいことではありません。

今後、ますます年功序列の風潮が薄れていくと思いますので、こうした逆転現象はますます起きやすくなってくることでしょう。

自分よりも年下の社員がある日突然自分の上司になることも十分ありうるのです。

そんなとき、これまでただ自分よりも年下というだけで「くん」付けまたは「呼び捨て」にしていた社員を突然「さん」付けで呼ぶようになるというのも、なんとなく決まりが悪いような気がします。


また、そもそもの話として、会社での序列が相手よりも上という理由だけで上から目線で話すというのもいかがなものかと思ったりもします。

先ほども述べた通り、年功序列の風潮の強い日本の会社においては、実力が伴っていなくてもある程度の年齢に達すればそれなりの役職にはつけてしまうものです。

ですから、そんなたいして実力もなくただ歳だけ食った人間が相手に威圧的な言動をとったりマウンティングをとったりすることに対して、実に愚かな行為のように思えてしまうのです。


自分よりも年下あるいは役職が下というだけで、相手を目下のように扱う言動は慎むべきだと私は思います。

後輩を「くん」付けで呼ぶのは失礼か?

ただ、ここでひとつ気になることが、相手を「くん」付けや呼び捨てにする行為は果たして本当に失礼なことだろうかという点です。

たとえば、親しい間柄の人間に対しては、普通「くん」付けや呼び捨てで呼ぶものでしょう。

同期の同僚を「さん」付けで呼ぶのはなんだかよそよそしいような気もしてしまいます。


これは、後輩に対しても当てはまる話です。

変に後輩を「さん」付けで呼んでしまうと、後輩からすればかえって自分が距離を置かれているような感覚を受けてしまうかもしれません。

たとえ「くん」付けや呼び捨てであっても、相手との信頼関係が築けているのであれば決して失礼などではなく、むしろ親しみを感じてもらえるかもしれません。


円滑なコミュニケーションを図るためにはある程度のフランクさも必要です。

相手との適度な距離感をつかむことは、コミュニケーションにおいて何よりも重要なことです。


近すぎず遠すぎず、そんな絶妙な距離感をつかむことができる人がコミュ力の高い人と言えるのでしょう。

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