私は現在、一般に間接部門と呼ばれる部署で働いています。
また、過去には直接部門で働いていた経験もあります。
年数こそ少ないながらこれまで直接部門と間接部門の両方を経験した私が感じるのは、間接部門の社員の仕事に対する意識は低いということです。
もちろん、間接部門で働くすべての社員がそうであるというわけでは決してありません。
ですが、間接部門で働くことにはそのような意識の低下を招きやすいというリスクがあるということは、直接部門と間接部門どちらで働く社員であっても知っておいて損はないでしょう。
間接部門の社員の意識が低い理由
間接部門で長く働いていると仕事に対する気持ちの持ちようが低下していくのが自分でもよくわかります。
その理由としては、以下の3つが挙げられると思います。
- 成果に対する責任を負わない
- 部署内での競争がない
- 有能な上司がいない
成果への責任意識が人を成長させる
成果への責任意識が人を成長させると私は考えています。
目標や課題を掲げ、それを実現させる過程で人は成長していくのだと思います。
目標は高すぎても低すぎてもいけません。
自分たちの能力に対して、容易には達成できない、しかしながら達成が不可能では決してない、そんな課題を掲げることが重要です。
そのように目標と自身の能力のギャップを埋めようとしていくことで人は成長していくのだと思っています。
また、それに加えて仕事を最後までやり切るということもとても大切です。
全体の80%までを完了させるのに要した労力と、残りの20%をやり切る労力がほとんど同じだったというような話はよく聞く話です。
ところが、間接部門で働く人たちの中にはこの両方を放棄しているように見受けられる人たちがいるような気がします。
コストや納期といった目標やノルマもなく、ただ自分たちの能力に合わせて自分たちのペースで仕事を進めている。
また、直接部門と一緒に仕事をしていて、肝心の詰めの部分は直接部門にお願いする。
そのような働き方をしている限り、高い行動意識など生まれるはずもないと思うのです。
競争のない間接部門
間接部門は会社にとって必要な存在ではあるものの、やはり会社の利益を直接生む部門ではないため、そこに配置する人員のリソースは最小限に留めたいというのが会社の本音でしょう。
そのような理由もあってか、間接部門は人材の流動性には乏しい印象です。
私の働いている会社でも、直接部門に比べて間接部門に配属される新卒社員の数は少なく、私の部署にいたってはもう何年も新卒社員の配属はありません。
【参考記事】
このように、人材の流動性の乏しさは部署内での競争力の無さを意味します。
特に、若い社員が少ない部署ではそれが顕著です。
下からの突き上げの脅威にさらされることのない状況では、危機感もなく向上心など生まれるはずもありません。
もはや向上心もなく能力の限界点に達したベテラン社員しか比較される対象がないからです。
有能な上司がいない
表向きとしては、部署ごとの上下関係というものは存在していないということになっているかと思います。
しかしながら、そうは言いつつも、〇〇部門から△△部門に異動することはあっても△△部門から〇〇部門に異動することはまずないといったように、部署ごとの序列が裏ではやはり存在していると思います。
会社内の序列が上の部署では出世争いも激しく、そのような部署で上のポストに就く人たちはいわばその競争に勝ち残った人たちと言え、それなりの能力を持ち合わせていることは確かです。
一方、間接部門は会社の中での序列はどうしても下のほうになることが多いかと思います。
そして、このような部署ではもともと競争のレベルも低いということもあって上のポストに就く人たちのレベルは決して高くありません。
実績に関係なく、ある程度の勤続年数を積めばそこそこ偉くなれるということも決して珍しくないのです。
そのようにして上のポストに就いた人たちの仕事に対する意識や責任感は良くも悪くも低いですし、また部下にもそれを求めることはしません。
ですから、部下の意識も育たずそのサイクルが繰り返され続ける、これが間接部門の実態なのだと思います。
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